コムスン 今度は争奪戦
「引き受けるにしても一括は無理」みたいな感じだったコムスンの譲渡問題ですが、ここに来て一転、争奪戦の様相を呈して来ました。
新聞には「赤字コムスン争奪戦、規模・将来性に魅力」として次のような記事が載っています。
グッドウィル・グループ(GWG)が売却する介護事業の受け皿に、30社以上が名乗りを上げる見込みだ。しかし、介護事業は「宝の山」ではない。GWGの子会社で業界大手のコムスンですら、直近の中間決算では赤字に転落した。買収後の経営は容易ではないはずなのに、異業種も参入しての大争奪戦になった理由を分析する。
●効率化
介護事業の経営難はコムスンだけの問題ではない。GWGが売却する予定の6社を一括で引き受ける方針を表明している業界最大手のニチイ学館や、大手のツクイも厳しい状況だ。
ただ、買収によって経営規模を拡大すれば、「施設を使うデイサービスやグループホームで、スケールメリットを期待できる」(ツクイ)という。新たな利用者を取り込むことで既存施設の稼働率を向上させ、黒字の施設介護部門の利益をさらに膨らませて、訪問介護事業の赤字をカバーできるという計算だ。
アナリストはさらに、「いったん規模を拡大した後に拠点の統廃合を進めれば、訪問介護も効率化できる」と、買収のメリットを指摘する。
●市場拡大
介護保険を使った事業は、報酬が段階的に引き下げられていることもあって、大きな利益は期待できない。しかし、高齢化社会を迎え、市場が拡大することは確実。「利益率は低くても、続けることはできる事業」(ニチイ学館)で、ファミリーマートも関連分野での提携を打診するなど、異業種からも注目されている。
買収で市場占有率を高め、将来の事業展開を優位に進めたい思惑も、買い手側にはありそうだ。
また、介護業界2位のコムスンの買収劇によって、ニチイ学館が業界最大手から転落する可能性もある。リーディングカンパニーとなり、制度見直しなどに際して発言力を発揮したいと願う企業は少なくない。
●割安感
GWGが売却予定の6社の保有資産は決算ベースで590億円。ただ、4社は債務超過の状態で、合計の純資産は35億円程度にとどまる。
GWGの折口雅博会長は14日、取材に対して「売却額は純資産額を考えている」と述べた。しかし、市場では、将来の収益性についての明確な展望が描けていないことや、不祥事によるブランドイメージ低下もあり、「純資産額よりかなり割安で購入できる」(アナリスト)との見方もある。新規参入を目指す異業種組にとって、安価で経営資源をまるごと手に入れることのメリットは大きい。
ただ、GWGは、昨年の人材派遣大手クリスタル買収などで借入金が増えており、「1円でも高く売りたいはず」(関係者)。売却予定の東京都内の老人マンションなどには、多額の含み益もあるとされ、買い手の思惑通り安値で交渉が進むかどうかは不透明だ。
◇
〈キーワード:拡大する介護関連市場〉 厚生労働省が06年5月に示した見通しでは、施設介護と在宅介護を合わせた介護保険の利用者数は、06年の350万人が15年に490万人、25年には600万人に増大する。介護保険事業だけで現在6兆~7兆円とされる市場規模は、重度介護者の比率の増加などもあって、25年には2倍以上に増加するという予測もある。
介護保険を使わない関連ビジネスはさらに、この数倍の市場規模があるとされる。保険を使わないビジネスの市場も拡大が見込まれている。 (2007年6月15日朝日新聞)
まあ、ビジネスとしての判断ではあるのでしょうが、違和感を覚えるのは私だけなのかな?コムスン問題で、「うちは赤字」「一度も黒字になったことない」などと答えている業者をTVで見ましたが、ビジネスなのに利益が出ないのを自慢げ(?)に言うのもおかしいと思うけど、「もうからない」のに争奪戦になっているのは更に変な感じですね。将来性があるって言うけど、ヘルパーさんは集まるのかしら…
今回のコムスン問題は、決してコムスンだけの問題ではないとつくづくそう思います。「譲渡」はいいけど、事業者かんの思惑だけで利用者が置き去りになってるような気もしてしまいますね。
介護の問題は「理念」だけじゃなくて、実際に回っていくことが大事だと思います。いくら立派なことを言っても、必要な時に頼むヘルパーさんがいなかったら何にもならないし。そのためにはヘルパーさんの待遇改善も必要だろうし、一方で膨らみ続ける費用の問題もあるし…
介護保険の制度が今後どうなって行くのかとても心配です。
Posted by ふう&まい : 14:39 | Comments (0) | Trackbacks (0) | 今日もし・あ・わ・せTop ▲
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